新しいICD-10コードで、外用ステロイド離脱症状が正式に認められました
なぜ重要なのか:外用ステロイドによる被害に新しいコードと患者登録制度ができました
もし、クリームや軟膏を使い続けた後にやめたら、かえって肌の状態が悪化したと感じたことがあるなら、あなたは決して一人ではありません。国際外用ステロイド啓発ネットワーク(ITSAN)の会長兼事務局長であるKelly Bartaさんが、Derm DispatchのホストRenata Blockと話したのは、2つの大きな進展についてです。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が「外用ステロイド離脱(TSW)」のための新しいICD-10コードを承認し、ITSANがこの状態を研究するための国際的な患者登録制度を立ち上げたことです。
外用ステロイド離脱(TSW)とは何ですか?
外用ステロイド離脱(TSW)とは、長期間または頻繁にステロイドのクリームや軟膏を使った後に使用をやめた際に現れる一連の症状を指す言葉で、患者さんや一部の医療従事者が使っています。強い赤みや焼けるような痛み、激しいかゆみなど、普通の湿疹とは違うと感じる症状が報告されています。中には神経に関係する症状や、眠れなくなるといった問題を訴える方もいます。
新しいICD-10コードの意味
今年初めにCDCがTSW専用のICD-10コードを承認しました。(ICD-10は医師が診断を医療記録に記録する際に使う国際的な標準コードです。)この承認は3回の正式な審査と、評価者間で意見が分かれる中での決定を経て、最終的にアメリカ皮膚科学会の支持を得て実現しました。
コードができたことにはいくつかの意味があります。医師が診療記録にこの状態を正確に記録できること、研究者が発生頻度を追跡しやすくなること、そしてFDA(アメリカ食品医薬品局)などの規制当局に対する啓発活動が強化されることです。Bartaさんは「医療システムにコードがあることは、患者さんにとって大きな認められた証しになります」と話しています。
新しい国際患者登録制度とは? なぜ作られたのか
ITSANは4年かけて、医療関係者や研究者、患者支援者の意見を取り入れながら、倫理審査委員会(IRB)承認済みの患者登録制度を作りました。この登録制度は、希少疾患の支援団体であるNational Organization for Rare Disordersの「IAmRare」プラットフォーム上で運営されており、14回にわたる経時的なアンケート調査を行います。質問内容は、これまでの病歴やステロイドクリームの使い方、使用をやめてからの経過などです。
昨年12月の開始以来、約500人が登録しています。ITSANの目標は世界中で5,000人の参加者を集め、研究者が傾向を探り、どんな人がどのように影響を受けるのかをより深く理解することです。
登録制度から分かるかもしれないこと
この登録制度は国際的なため、地域ごとのTSWの違いも明らかになる可能性があります。例えば、一部の国では外用ステロイドが市販されていることや、肌を明るくする化粧品に強力なステロイドが含まれていることがあります。アフリカの一部の国では、肌を明るくするクリームの約30%に強いステロイドが含まれていると推定されています。
多くの国からデータを集めることで、TSWと重症の湿疹を区別する手がかりも得られるかもしれません。登録制度では、焼けるような痛みや神経の関与、不眠といった離脱に特有の症状についても質問しており、研究者や医師が両者を見分ける助けになると期待されています。
医師が患者さんとより良く話すためにできること
多くの方が、ステロイドの使用について医師と話すのをためらっています。National Eczema AssociationとNational Psoriasis Foundationの調査では、患者の半数以上がこの話題に不安を感じていることが分かりました。「誤用」「乱用」「ステロイド恐怖症」といった言葉は、指示通りに使ったのに問題が起きた人にとっては責められているように感じられることもあります。
Bartaさんは、医師にはまずTSWが患者さんにとって心配な状態であることを認め、話をよく聞くことから始めてほしいと勧めています。「医師ができる一番良いことは、立ち止まってじっくり耳を傾けることです」と話します。彼女自身は26年間ステロイドクリームを使ってきましたが、使うこと自体よりも、やめた後に何が起きるかを心配していたそうです。
また、医師には患者さんにITSANの登録制度やオンラインの情報を伝えてほしいとも言っています。ITSANは今後開催予定のアトランタでのTSWサミットで、医療従事者向けに最新の研究や診療ガイドラインを紹介するセッションも予定しています。
コミュニティイベントとサポート
ITSANは7月24日と25日にジョージア州デュルースのMaison Event Centerで「Healing the Skin We’re In Summit」を開催します。このイベントはTSWや湿疹で悩む方を対象としており、介護者やご家族も参加可能です。2歳以上の子ども向けのセッションがあり、ティーンや大人向けの別の講演も用意されています。学生や研修医、医療従事者の参加も歓迎しています。
肌の変化を記録しておく
肌の状態が時間とともにどう変わるか心配な方は、写真や簡単な症状・治療の記録をつけてみてください。変化のパターンに気づきやすくなり、診察時に医師に詳しく伝える助けになります。
医師に相談すべきタイミング
症状がひどい場合や、痛みの悪化、膿や発熱、赤みの広がりなど感染の兆候がある場合、出血や発疹の急激な変化、または自宅で対処できない症状があるときは、医師や皮膚科医に相談してください。治療方針は、あなたの健康状態をよく知る医師と一緒に決めることが大切です。
大切な注意点
この記事はインタビューと関連発表をまとめたもので、情報提供を目的としています。医療アドバイスではありません。治療の選択は必ず医師や皮膚科医と相談してください。
参考文献
- (出典:Derm DispatchでのRenata Block, DMSc, MMS, PA-CとITSAN会長兼事務局長Kelly Bartaのインタビュー)
- (出典:CDCによる外用ステロイド離脱の新ICD-10コード承認)
- (出典:アメリカ皮膚科学会によるICD-10コード指定の支持)
- (出典:ITSANによるNational Organization for Rare DisordersのIAmRareプラットフォーム上のIRB承認済み患者登録制度)
- (出典:National Eczema AssociationとNational Psoriasis Foundationによるステロイド使用に関する患者の意識調査)
- (出典:ITSANによる「Healing the Skin We’re In Summit」開催案内、7月24日~25日)